危うく、中途半端に満足してしまうところだった。
食うに困らなくなってきたし、そろそろ結婚するのもいいんじゃないかとか、老後はどうしようかなとか、いつの間にかそんなどうでもいいことを考えてた。
俺はまだ、たいしたものを何も作っていなかった。
太ってきて健康によくないからダイエットをするだとか、何を無駄な時間を過ごしているんだか。
生きる気力をみすみす自分で捨てるところだった。
結婚だとか老後だとか、そんなこと考えてたからだんだんと気分が滅入ってきてたんやろう。
そんな器用でもないんだから、一つのことだけを追い求めないといけないのに。
このまま漫然と行くところやったわ。
危ない危ない。
